シンガポールの就労ビザ

低スペックなのにシンガポールに移住した「クオッカ仮面」です。

私は日本人が海外移住をする際に、最も障壁となる項目の1つが、現地でのビザ獲得だと思っています。

であれば、どんな国に住みたいかを現実的に考える時には、まずビザの取得条件を調べるべきでしょう。

そこで今回は、日本人がシンガポールで取得できる就労ビザについてまとめてみました。

一般的に取得されるビザ

Employment Pass (EP)

主な対象者

外国人専門職、管理職、経営者層など。

ビザの有効期間と更新

  • 初回の申請では最長2年間。更新時には最長3年間。
  • テック関連で人材不足職種に定められている職種の場合は、初回申請で5年の有効期間が与えられる可能性がある。

取得条件

  • 月収5,000シンガポールドル以上。(金融サービス領域においては、月収5,500シンガポールドル以上。)
  • 評価基準フレームワーク(COMPASS)での評価ポイントが規定値以上である。

ビザの申請者

雇用主となる企業

備考

23歳〜45歳にかけて年齢が上がるにつれ最低月額給与額も10,500シンガポールドルまで上昇する。(金融サービス領域においては、11,500シンガポールドルまで上昇)

MOMのウェブサイト:Employment Pass (mom.gov.sg)

S Pass

主な対象者

一般社員や管理職。

ビザの有効期間と更新

最長2年間で更新可

取得条件

月収3,650シンガポールドル以上。(金融サービス領域においては、月収5,500シンガポールドル以上。)

ビザの申請者

雇用主となる企業

備考

  • 23歳〜45歳にかけて年齢が上がるにつれ最低月額給与額も4,650シンガポールドルまで上昇する。(金融サービス領域においては、5,650シンガポールドルまで上昇)
  • 月額給与額が6,000シンガポールドル以上のS Pass保持者は配偶者パスの申請ができる。MOMのウェブサイト:S Pass (mom.gov.sg)

研修生やインターン生向けのビザ

Training Employment Pass

主な対象者

実務経験を積む外国人学生もしくは研修生。

ビザの有効期間と更新

最長3ヶ月間で更新は不可

外国人学生の場合の取得条件

  • 実務研修が学業活動の一部である必要がある。
  • シンガポールが認定する教育機関で学業を行っている又は実務研修の報酬として3,000シンガポールドル以上の月額給与を受け取る必要がある。
  • 一定以上の規模を持つシンガポール企業がスポンサーとなる必要がある。

国外企業からの研修生の場合の取得条件

  • 実務研修の報酬として3,000シンガポールドル以上の月額給与を受け取る必要がある。
  • 一定以上の規模を持つシンガポール企業がスポンサーとなる必要がある。

ビザの申請者

雇用主となる企業

備考

過去にTraining Employment Passを保持した方は、同じ種類の研修に対して同ビザの再申請はできない。

MOMのウェブサイト:Training Employment Pass (mom.gov.sg)

Training Work Permit

主な対象者

実務経験を積む外国人学生もしくは研修生。

ビザの有効期間と更新

最長6ヶ月間で更新は不可

取得条件

ビザ申請を行う企業の関連会社からの研修生もしくはシンガポール国内の教育機関に在籍し、実務研修が学業活動の一部である学生

ビザの申請者

雇用主となる企業

備考

  • Training Work Permutを保有した関連会社からの社員は、ビザの満了・失効後6ヶ月間は次のTraining Work Permitの申請ができない。
  • 学生はTrainnin Work Permutを1度しか申請できない。

MOMのウェブサイト:Training Work Permit (mom.gov.sg)

Work Holiday Pass

主な対象者

18~25歳の学生・大学院生又は卒業生。

ビザの有効期間と更新

最長6ヶ月間で更新は不可

取得条件

  • 18~25歳の大学生又は大学卒業生
  • 在籍中もしくは卒業したのがアメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、オランダ、スイス、オーストラリア、ニュージーランド。香港、日本国内の大学である

※在学生は、最低3ヶ月の在学期間が必要。
※卒業生は、フルタイムでの学業を卒業している必要がある。

ビザの申請者

WHPを取得する個人

備考

  • Working Holiday Passを保有した方は、ビザの満了・失効後12ヶ月間は次のWorking Holiday Passを申請できない。
  • Working Holiday Passは同時保有者数の上限が2,000名。

MOMのウェブサイト:Work Holiday Pass (under Work Holiday Programme) (mom.gov.sg)

特殊な条件を持つビザ

Letter of Consent for ICA-issued LTVP/LTVP+ holders

主な対象者

LTVP/LTVP+保持者(シンガポール人もしくは永住権保持者の配偶者)

ビザの有効期間と更新

LOCの期限が切れる6ヵ月前から更新可能

取得条件

LTVP/LTVP+を保有するシンガポール市民 / PRの配偶者もしくは21歳未満の子供。

許可書の申請者

雇用主となる企業

備考

LTVP/LTVP+の有効期限が最低3ヶ月間必要。

MOMのウェブサイト:Letter of Consent for ICA-issued LTVP/LTVP+ holders (mom.gov.sg)

Personalised Employment Pass (PEP)

主な対象者

高所得なEP所持者もしくは国外専門家

ビザの有効期間と更新

最長で3年間で更新は不可

取得条件

固定月給22,500シンガポールドル以上。国外専門家の場合、同額が過去6ヶ月間継続的に支給されていた方。

ビザの申請者

PEPを申請する個人

備考

PEP所持者は以下のビザを家族の申請が行える。

  • Dependant's Pass:配偶者、21歳未満の子供
  • Long-Term Visit Pass (LTVP):事実婚配偶者、21歳以上で未婚且つ障害を持つ子供、21歳未満の継子、両親。

Overseas Networks & Expertise Pass (ONE Pass)

主な対象者

ビジネス、芸術・文化、スポーツ、そして学術・研究の分野でトップクラスの人材。

ビザの有効期間と更新

初回の申請は最長5年間。更新での有効期間も最長5年間

取得条件(給料要件とその他要件有り)

給料要件(以下どちらかを満たす必要がある)

  • 過去1年間において、少なくとも30,000シンガポールドルの固定月給、またはそれに相当する外貨建て給与を得ている
  • シンガポールを拠点とする雇用主のもとで、少なくとも30,000シンガポールドルの固定月給を得ている。

※上記での固定月給は1つの雇用主から得ている必要があり、その他の収入源はケースバイケースで考慮される場合もある。

その他の要件

  • 国外人材:少なくとも1年間、海外の実績ある企業で働いた経験がある方、またはシンガポール国内の実績のある企業で働く予定の方。
  • シンガポールで就労する人材:シンガポールでの勤務経験が1年以上ある方、またはシンガポール国内の実績のある企業で働く予定の方。

ビザの申請者

ONE Passを申請する個人

最後に

シンガポールの就労ビザについてまとめてみました。ビザ申請における細かな要件については一部省いている内容もありますので、以下のリンクも合わせて確認下さい。

情報元:https://www.mom.gov.sg/passes-and-permits

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